英検®準1級の1次試験の合否を決めるCSEスコアとは何か?

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英検®は2020年度における大学入試センター試験変革で、英語の学力試験に採用されるにあたって、大きく変化しています。

世界標準(CEFR)への適応と、試験自体の効率化が背景にあるものと思われますが、英検®準1級の1次試験判定とは直接関係がないため、ここでは触れません。

1次試験の合否判定は、以前ですと正答率で合否判定できました。しかし現在の英検®準1級の1次試験はCSEスコアで合否判定されます。

2018年度の試験が終わりましたので、ここで現状の英検®準1級の1次試験合否判定について整理しておきましょう。

ちなみに過去は1次試験の自己採点である程度の合否予測が可能でした。

現在は試験の正答率が、ある方法(非公開)でCSEスコアに換算されて合否判定されます。つまり

準1級の1次試験(R・L・W)合格基準スコア: 1792(満点2250)

1次試験結果のCSEスコアが1792以上であれば合格です。

しかしCSEスコアが1791なら、たった「1/1791」しかない重みの「1」ポイントで不合格なのです。

ちなみに2次試験の面接も、最後はCSEスコアに換算され合否判定されます。

準1級の2次試験(S)合格基準スコア: 512(満点750)

でも、このCSEスコアって何…?

CSEスコアとは

英検®準1級の試験の採点結果を判定する、その都度違ってしまう試験の難易度などに左右されない物差し(基準)となるような数値です。

現在英検®では3級からどの受験級であっても4技能(R・L・W・S)で能力を把握するようになっています。そのこと自体は世界標準なので英検®がそこに追い付いたということができます。

1次試験が3技能(R・L・W)の試験になっています。

しかし各技能の問題数には差があります。

直近の2018年度第3回の準1級の1次試験でみてみましょう。

R(リーディングテスト)は大きな問題が3問で問題数は41問あります。

L(リスニングテスト)はPart1からPart3で問題数は29問です。

W(ライティングテスト)は問題数としては1問になります。

この問題の正答から、各技能ごとにCSEスコアに換算します。

換算するアルゴリズム(計算式、計算方法)は非公開なので不明です。

3技能(R・L・W)の CSEスコアは英検®準1級の場合750です。

Rは41問で750満点。Wはたった1問で750満点。

ライティングテストの出来が合否を左右する

と言われる所以はここにあります。

CSEスコアに換算するアルゴリスムは非公開ですが、英検®の説明では以下のようになります。

CSEスコアは試験後に全答案を採点 ⇒ 統計的手法(Item Response Theory)を用いてCSEスコアに換算

この「Item Response Theory」とは問題出題形式や難易度が異なる試験でも結果を比較することができる理論なのだそうです。

つまり英検®準1級の試験は毎回難易度が同じにはならないけれど、CSEスコアに換算することで、他の回の受験生の結果と不公平が無いような比較ができるということです。

CSEスコアについて、更に詳しく知りたい人は以下の英検®公式サイトのpdf資料をご覧ください(これが一番詳しく記載されているかと思います)。

大学や高校入試に活用できる「CSE2.0」 がついに完成

ライティングテストはどうやってCSEスコアに換算しているのか?

そもそもライティングテストの採点自体どうやっているのか不思議に思われるかもしれませんね。

英検®準1級のライティングテストは、最初に以下のように採点されます。

内容を4点満点で採点:課題で求められている内容が含まれているか

構成を4点満点で採点:英文の構成や流れが分かりやすく論理的であるか

語彙を4点満点で採点:課題に相応しい語彙を正しく使えているか

文法を4点満点で採点:文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか

合計16点満点で採点結果が〇〇点となります。

この点数をCSEスコアに換算しますが、先ほどから説明しておりますように換算方法は非公開です。

ちなみに準1級のライティングテストのCSEスコアは上で説明したように750点満点です。

ライティングテストの採点は誰がしているの?

これ、学校の英作文の試験のように先生が採点しているわけではありませんよ。

と、今現在断言してはいけないのですが、少なくとも2020年までには完全に機械採点になります。

といっても特別心配することはありません。他の国ではすでに機械採点になっています。

機械採点とは、手書きの解答であればOCRといって手書き文字を認識して、それから分析、採点基準に照らし合わせて点数を付けることになります。

「機械」と言ってますが、実際はソフトウェア、つまりアプリです。プログラムがあなたの英語を分析して採点するものです。

「私、字が下手なんだけど、どうしよう。」

大丈夫です。機械が読めないとお手上げになった回答は、人間の採点官がみてくれますよ。安心してください。

そうは言っても、丁寧に書きましょうね。

それに近いうちに、英検®準1級のテストもパソコンでマウスでクリック、ライティングテストはキーボード入力が主流になります。

詳しくいはこちらをご覧ください。

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