準1級の2次試験、つまり面接試験であるスピーキングテストは、2級までの面接試験と違います。
ハッキリ言えば2級までのスピーキングテストは失敗さえしなければ合格できるテストでした。
しかし、準1級や1級のスピーキングテストは、内容も伴わなければ合格できません。
なにしろ学校の英語の先生ですら、準1級の2次試験で不合格になるのですから…
しかし、これまでの経験上から自信をもって言えるのですが「英検®準1級の2次試験で合格と不合格の違いは英語力ではない!」のです。
誤解を受けるといけないのですが、英語力が不要と言う意味ではありません。
英検®準1級の2次試験の受験者の皆様は、すでに1次試験を合格しています。
つまり、すでに英語の能力は十分にあるのです。
ではスピーキングスキルだけが問題?
TOEICの試験形式の根拠にあるように、スピーキングスキルはリスニングスキルなど他のスキルと高い相関関係があります。
英検®準1級の1次試験を合格している人なら2次試験だって合格できる!のです。
英検®準1級の2次試験で合格と不合格の違いとは
英検®準1級の2次試験の出題内容を見てみましょう。
英検®公式サイトでは以下のような説明がなされています。
主な場面・題材:社会性の高い分野の話題
過去の出題例:在宅勤務、レストランでの喫煙、チャイルドシート、住民運動、キャッチセールス、護身術
※目安としては、準1級は「大学中級程度」です。
具体的に過去の出題を見てみましょう。
正確な出題は権利の関係で掲載できませんので、概略として紹介いたします。
4コマのイラストのナレーション
2017年度第2回:問題カードA
農村での生活を夢見て移住してきた夫婦だが、数か月後には妻は都会での生活が恋しくなって…というイラスト
2017年度第2回:問題カードB
クリーンエネルギーを検討した市の職員が風力発電を始めたがメンテナンス費用がかさんで…というイラスト
2017年度第1回:問題カードA
娘の誕生日プレゼントをネットで格安に注文した夫婦だが、誕生日に間に合わず、連絡もつかずに…というイラスト
2017年度第1回:問題カードB
市長が地域の雇用拡大に大型ショッピングモールを考えオープンさせたが、翌年には地域の商店が軒並み閉店していることを知り…というイラスト
4つの質問
2017年度第2回:問題カードA
あなたが夫ならどうしますか?
日本では農業に関心がある人が増えると思いますか?
現代の人は家族と過ごす時間を重要視していますか?
現代の若者は十分に社会に貢献していると思いますか?
2017年度第2回:問題カードB
あなたが市長ならどうしますか?
企業は消費するエネルギーを減らす努力をもっとすべきですか?
日本の若者は政治に関心があると思いますか?
政府は故郷のサービスを改善するために増税すべきですか?
2017年度第1回:問題カードA
あなたが父親ならどうしますか?
PCは学校教育に良い影響を与えていますか?
現在の人々はネット上での個人情報について十分な配慮をしていると思いますか?
企業広告で子供を使うことを認められるべきですか?
2017年度第1回:問題カードB
あなたが市長ならどうしますか?
現代の人は地域社会に関心があると思いますか?
現代の企業は従業員を働かせすぎていますか?
メディアは人々に影響を与えすぎていると思いますか?
いかがでしょうか?
これって英語に関係なく、日本語の会話でも答えるのは難しい内容です。
でも、ここで誤解してはいけません。
これは英検®準1級の2次試験の出題なのです。
けっして社会常識や意見を問う試験ではないのです。
以下のような思考にはまってはいけません。
どう言ったら正しい意見になるだろう
あの時事用語は英語でなんて言ったっけ
英検®準1級の2次試験で不合格になる人は、だいたいが上記で頭の中が混乱して言葉に詰まるか、沈黙してしてしまいます。
一方で、合格する人はシンプルに意見を(世間常識的には間違っていても)言い切っています。
英検®準1級の2次試験では英語でコミュニケーションを取れれば合格なのです。
考えてみてください。
中学生で英検®準1級に合格している生徒さんが環境問題や雇用問題で立派な見識を披露することなどできません。
彼らは自分の知識の範囲で思ったままを話しただけなのです。
最後に繰り返します。
「英検®準1級の2次試験で合格と不合格の違いは英語力ではない!」
大丈夫!英検®準1級の1次試験を合格した人ならきっと2次試験も合格できます!